”人気作家たちによる、「魔法少女まどか☆マギカ」の感想色々
http://alfalfalfa.com/archives/5127491.html
中でも特に、宮部みゆきさんが熱く語っているので抜粋しよう。
十二話で構成されているアニメーション『魔法少女まどか☆マギカ』は、お預かりしたときには戸惑いました。少女だった時期は遥かに昔、五十路に入って、しかもアニメ作品には疎いこの私が、今さら魔法少女についていかれるものだろうか。
いざDVDを観始めたら、そんな戸惑いは吹っ飛んでしまいました。映像のクオリティに驚き、一話目で早々と登場する〈魔法の結界〉のイメージの奇抜さと美しさに目を瞠り、二話、三話と観続けるうちに、健気な魔法少女たちに魅了されてしまいました。これから観る方のために細部を記せませんが、この作品はよき企みがあるミステリーとして幕を開け、それぞれに自己実現を希う少女たちの友情物語として進行し、終盤でミステリーの謎解きのために用意されていたSF的思考が披露されるという、実に贅沢な造りになっています。
選考会でも記者会見でも、私は「十一話と十二話でだだ泣きしました」と申し上げたのですが、後でチェックしてみたら、最初に泣けてしまったのは第七話でした。それは別に、私がかつて不器用な少女であったからではありません。「誰かの幸せを願った分、別の誰かを呪わずにいられない」。作中で繰り返されるこの言葉は、見事に人間の業を言い当てています。それが、年齢性別を問わず、観る者の心を揺さぶるのです。今回、小説の方に桁違いの傑作があったことで損をしてしまいましたが、私には忘れがたい作品でした。
山本弘のSF秘密基地BLOG - コミケにトンデモさん襲来